瓦の紹介  


瓦の特性について
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瓦は天然原料である自然の粘土を原料とした厚物焼成品です。
粘土は採取場所により、その成分・性質は微妙に異なり、また同一場所の採取でも全く均一ではありません。このように瓦は原料自体が均質化された工業原料ではなく、自然から生まれた生きた粘土を使うため、それ自体が機械化に向くようにできていない、科学的な管理が難しい焼成品です。

日本の瓦は約1000年以上前から作られてきましたが、製造技術・焼成技術が飛躍的に進歩し、大量生産できるようになった現在でも『瓦は天然原料を使った自然素材である』ことをご理解いただき、その特性をあらかじめご承知置き下さい。



 ・ 粘土成分の違いや気圧など気象条件による焼成窯内雰囲気の変化により、微妙な色ムラが発生している場合があります。
焼きもの特有の若干のネジレや寸法のバラツキがある場合があります。また瓦は重ね合わせて施工していきますので、葺き上げ後に瓦と瓦の間にスキマが発生することがあります。
施工後、日焼けによる色あせやホコリの付着などによる色合いの変化が発生する場合がありますが、屋根材としての品質・性能および耐久性を損なうものではありません。
陶器瓦(釉薬瓦)は貫入(かんにゅう)と呼ばれる表面亀裂が発生する場合がありますが、これは陶器製品特有の釉薬表面層に発生する亀裂であり、本体生地までの亀裂ではなく品質の劣化を伴うものではありません。
陶器瓦(釉薬瓦)には釉薬面にピンホールと呼ばれる小さいへこみや粘土素地の露出が発生している場合があります。釉薬の気泡や粘土に含まれる有機物などが燃焼して発生するものですが、焼きものとして、また屋根材としての品質上の問題は一切ありません。
いぶし瓦は経年の変化による黒ずみなどの色変化が発生する場合がありますが、これは自然素材であるいぶし瓦特有の現象であり、品質の劣化を伴うものではありません。
いぶし瓦は粘土に含まれる鉄分が瓦表面にある場合、雨水により点状の赤錆が発生する場合がありますが、これは品質的な劣化ではなく、表面層での一時的な現象であり、拡大したり、また内部に進行するものではありません。
製品は改良のため予告なく変更することがあります。
安全に関するご注意
粘土瓦の施工には専門の工事が必要です。専門工事業者にご相談下さい。工事に不備があると、落下・雨漏り等の原因になることがあります。
寒冷積雪地域・強風地域・多雨地域では、特殊な工事を必要とする場合があります。こうした地域で粘土瓦を使う場合には、専門工事業者にご相談下さい。
粘土瓦を使った屋根は、関連する工事標準仕様書に基づいて設計して下さい。特殊な設計を行う場合は、専門工事業者にご相談下さい


標準屋根勾配とその流れ長さ
標準屋根勾配 4.0/10 4.5/10 5.0/10 5.5/10 6.0/10
その流れ長さ(m) 8 10 12 15 17
【注】
 1:これは三州産JIS瓦を安心してお使い頂くための標準値です。
 2:屋根勾配が4/10未満のときはご相談下さい。
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